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笠嶋所長の音楽療法色々

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トンカラリン情報

その7
  セッションの難しさ

  セッションといっても 児童もあれば 成人もあるし、 高齢者もあります。それぞれレベルが色々あります。

  私は今年で 29年の経験となりますが、いつも今日は一体どうなるかと思いながら 現場に立ちます。

  昨日 は 君津広域市町村立の 就学前の障害児童のセッションをしました。

  25名の子供達 10名の職員がいました。

  私がこの道に入る時の始めての現場です。随分ひさし振りに行きました。

  約30分 の一回限りのセッションでした(デモセッションです)

  驚いたことには 「お早うございます」と挨拶しましたら、「お早うございます。と声が聴こえました。

  「職員さんはなし、で子供達だけでお願いします」とお話し 再度 やって見ました。

  やはり 「おはようございます」 と聞こえました。

  つまり 言える子供たちが何人かいるということが分かりました。

  今 は障害児の施設でも、言語を持っている子供が結構 このような施設に来ているのだなと

  思いました。

  職員の多さが あったせいか、セッションも困ることもなく、 普段は60分でするような内容を端折って

  30分でしました。 

  ただ いつもピアノを使わないやり方のようで、 私のピアノに結構興味があるようでした。

  障害の軽い子度たち あるいは、成人でも それはそれで 多くのサポートが必要になります。

  今日はここまで。   

               寒い 雪まじりの日に 平成22年2月13日 

 

    


その7
  セッションの難しさ・・・伴奏について

  伴奏の仕方ですが、音楽療法士は基本的に対象者の音楽活動の音楽援助が絶対条件です。

  一般的に 障害、あるいは 病気の方と一緒に音楽をしたからと「音楽療法」をしたと思うことがまま あります。

  しかし、どうしたかが問題で、一緒にすぐできる方は 療法的援助は必要でないということになります。

  したがって、どういう状態の方にどのような音楽援助ができるかが、セラピストに求められています。

  その鍵をにぎるのが伴奏の力です。

  初心者 は音楽学校をでていれば クリアされると考えます。

  しかしこれはおおきな間違いです。

  例えば、対象者の関心のある歌唱曲は音楽大学ではしません。

  ので、その曲のテンポ 曲の 持つ意味 などが 分かっていません。なので、譜面のとおりピアノ出身者は達者にひきます。

  しかし、ピアノ演奏は 歌伴奏 とピアノ曲では大きな違いがあります。

  

  ここに音楽療法の伴奏の難しさがあります。

  暫く伴奏の仕方について書こうと思います

 平成22年3月10日。 3月9日という歌をしりました。卒業式の歌われるそうです。

  


その7
   伴奏の難しさ

 伴奏をするのがセラピストの大きな仕事ですが、これがまた一筋縄では行きません。

 昔有る素晴らしいジャズのお得意な作業療法士の方の伴奏を聞くことがありました。

 精神科でしたが、その時奇異に感じたものがありました。

 それは 大変複雑なコードがつけられていたからです。また歌の合間の音(通常オブリガート)も大変に聞き答えのある素晴らしいものでしたが、それがどうも患者さんの歌声とマッチしない気がしたのです。

 あれでいいのかな? という気持ちでした。

 近頃読んだ本の中に 「幼児は3コードしか理解しない」という心理学者の話を読みました。

 つまり 後の複雑な コードは無駄なものである可能性があります。

 知的な遅れが多くある場合は 分かりやすいコードつまり 3コードがいいのだということです。

  

  よくスコア(ピアノの2段譜など) で左手をそのとおり練習する人がいますが、それは当然3コードではないので、あまり頑張っても仕方がない場合も沢山あるのです。

                        平成22年 4月6日  桜の美しい日に。

     


その7
 伴奏の難しさ

 伴奏が難しいのは 一番が精神科です。

 病院に入院している方々の多くは統合失調症です。

 統合失調症の人の多くはリズム失調があります。

 つまり リズムが 一定でなく 不安定でなので、一定のリズムでなければ

 音楽成り立たないわけです(等速)から、不安リズムの人の演歌の伴奏は大変です。

 

 しかも リクエストされる曲が結構知られていないものもあります。

 音程の怪しい リズムも怪しい しかも知らない という曲をリクエスト される場合もあります。

 私はそうやって多く演歌を覚えることになりました。

 コツ は 勿論楽譜は必要です。楽譜に載っていないは 出来ませんと謝っちゃうしかありません。

 ですから 通常のセッションでは、大体 5冊くらいは持参します。

 それでも分からないものをあります。

 楽譜があれば 一応コードを 主に本の歌を聞きながら 進めますが、本人の歌よりすこし遅れ気味にします。

 大体1小節 に2個くらいのコードのみをします。

 

 聞きながら 伴奏する・・基本です。 


その75
ピアノの先生が 音楽療法の伴奏を勉強しています。

ピアノ曲の弾き方と 伴奏曲の弾き方は違いがります。

これは 音楽療法特有の相手に合わせるということが一番大事になるので結構コツが入ります。

対象者の年齢 症状 病態などにより 変えて行くことになりますが、基本的に1段譜で弾きます。つまりコードにより伴奏付けします。

これは普通のピアノの練習ではしませんので、ちょっとした勉強が必要です。

譜面が読めると メロデイーは困りませんので、簡単ですが コード奏は勉強する

必要があります。基本的には 3コードと 「ドッペル」が分かれば 大丈夫ですが、譜面にないことをしますので、自分で考えて弾くということになります。

とりあえず やってみましょう。

ピアノの先生だから 弾けるとは思わないで下さい。

                       平成225月 28日からりとしたいいお天気。


その76
伴奏の、難しさ

ピアノが得意でない人 は 伴奏する時に緊張します。

しかし セッションでは伴奏が必要です。

出来なければいけないことは

1 メロデイ 歌を自分でちゃんと歌えること。

  これは ドレミ でちゃんといえるとこ

  歌詞の内容 意味をちゃんと理解ですこと。

  まずこれだけはしましょう。

2 リズムを把握すること。

  左手でリズムを出します。左手はコードを押さえることと思っているかも知れませんが

  大事なことは テンポ リズムをしっかり出すことです。

  そのときに どれくらいの速さが適当かと対象者によって判断します。

3 以上の2つが出来れば 伴奏はできます。

  もし コードが左手で難しい場合は 主音 の音を1個弾くだけでもOKです

  しかしテンポの明示は必要です。

したがって いわゆる ピアノの練習とは違います。

だから 1年も経験すれば できるように なるはずです。

問題は 出来ないと思い 緊張し、 止まることです。

 

               最高に湿度が高く不愉快な日に 平成22年 622


その77
伴奏の難しさ

高齢者施設で 伴奏する時 によく出会う光景ですが、みんなで歌うときに

歌っている曲のテンポがそれぞれ、違うということです。

テンポの設定が上手くいっていないのが一つおおきな理由です。

高齢者の方の歌いやすいテンポがありますので、それを左手でしっかり示す必要があります。

それでも どうしようもないときは止めてしまいます。

全体の音楽として 不愉快なものとなるからです。

そして、ダメだから 途中で止めたといういう話にならないように、考えます。

みんなで歌詞を読んでみましょう。

もう一度 うたいましょう。

とか気分を変えて 再度挑戦」します。

勇気をもっていましょう。 まずい音楽になっているかどうかは気にして下さい。

    梅雨あけで梅干が干せます・  平成22718


その78

セッションでの 対象者のコミュニケーションについて

今協会では 新しい本をだします。

それは「演習評価」という内容で、演習の実力をつけるには どのような段階があるかということの視点で、100点の評価について検討したものです。

現場での難しさも多々ありますが、特に研修の苦手なのが 対象者の交流技術だということがだんだん分かってきました。

伴奏 あるいは曲、また 楽器奏法は指導することができますが、多々な状態の対象者に相応しい対応は大変難しいということが判明しました。

 

慰問というやり方がありますが、これは多くは演奏を聴いてもらうという形です。

慰問と 音楽療法の違いは この交流の技法がどのように使われているかということになろうかと思います。

  

ミュージックセラピスト協会発・行笠嶋道子吉川武彦演習の「演習評価」は22年9月発行になります。

 今日はここまで。

熱中症になりましたちょっとだけ・平成22年8月 22日

 


その79

対象者とコミュニケーションをとる技術について

対象者を観察し 理解し、相手の身になって、声かかけし、相手に伝わるように、対応します。

心を開いてもらうように、 笑顔をふりまき、怒らないで、優しく 愛情をもって接します。すごく大変です。しかも 音楽をしながらやらなくてはいけません。

 

ミュージックセラピストの 真の実力はこのコミュニケーションにかかっています。

言語をもたいない人々もこの心は通じます。

   

長らく 私は重度の強度行動障害の男性の入所施設でセッションをおこなっています。

言葉を持たない彼等から ウエルカムのサイインはいつも感じます。

言葉でない コミュニケーションは 音楽を基盤とはしますが、本当に通じるのは 私はあなた達が好きですという私の気持ちではないかといつも思います。

 

この愛情表現が セッションに現れるかどうかではないでしょうか?

次回から具体的に書きます。

 

                 猛暑から解放された 平成22年 9月10日。


その80

対象者の観察の仕方、セッションに参加しない方のお誘いの仕方。
高齢者施設でのことです。

一番前にお座りの可愛い感じの女性がいました。

その方はウヲーミングアップの「グー チョキ パー」も何もなさいませんでした。

私がその方の前に進んで、ひざまずき、手を取りました。そうしたら職員さんから

「その方は100歳です」

という声がありました。

それで、お話をしましたら お話は良く通じましたが お名前を伺いましら、教えていただけませんでした。

有る土地の名前をいい「其処の人間だ」という意味のことをおっしゃいました・

私はそこの土地をしっていたので、おおいに盛り上がりました。

歌は ほとんど歌われません。しかし 「一番初めは一宮」のお手玉活動では俄然張り切っておやりになりました。

そのご 「みかんの花咲く丘」を他の方が歌っているとき、突然「むかし、むかし、浦島は〜」と歌いだしました。

その後30人いらっしゃた他の方も 一緒にうたいました。

こうして、ほっておけば活動に参加できなかった、100歳の方は気持ちよく一緒にできました。
いいセッションになりました。

               ミュージックセラピスト演習評価の好評頂いている日

                平成22111日 君津にて。